線形単回帰の回帰直線
を説明変数(独立変数),を目的変数(従属変数)とし,線形単回帰として以下のよう関係を考える.この時,同式が直線を表すことから回帰直線と呼ぶ.
線形単回帰としてデータを捉えるのでデータも次の構造式で考える.
回帰直線で推定されるに対応するの値をとする.またを求めるためのパラメタの推定値としてとすると以下のような式となる.
平均や平方和.
残差平方和を展開する.
極値となるを求めるためのでの偏微分を求める.
二階の偏微分はそれぞれ常に正の数なので極小となる.
一階の偏微分を連立させる.
これによりの推定値を求める.
上記を正規方程式(normal equation)という.
一つ目の式をについて解く.
二つ目の式のにこれを代入する.
よって回帰直線の係数は以下のようになる.
残差の二乗を最小とするように求めたこのを
最小二乗推定量(least squares estimate; LSE)と呼ぶ.
の分母はであり,または正の値である(は全てのがと等しいとき).
よって回帰直線の傾きはによるものである.
またを求める際に用いた正規方程式にあるように,この直線がを通ることがわかる.